ノコギリヤシの作用
ノコギリヤシのサプリメントは、その果実から採集されたエキスをカプセルに凝縮されているものが殆ど。
つまり、私たちが利用しているのは厳密に言えば「ノコギリヤシ果実エキス」です。
そしてこのエキスには、ご存知の通り、前立腺肥大症を改善する働きがあります。
しかし、実は作用はそれだけにとどまりません。
他にも様々な症状をケアすることができると言われています。
その一つとして挙げられるのが、男性型脱毛を防ぐ効果です。
男性型脱毛は「ＡＧＡ」という別名もある症状で、抜け毛や薄毛を引き起こします。
そんなＡＧＡの対策として、ノコギリヤシを活用することも可能なのです。
実は、ＡＧＡと前立腺肥大症は全く異なる疾患に見えますが、ある部分では共通しているという意外な特徴があります。
それが、男性ホルモンの過剰分泌によって引き起こされるということです。
男性ホルモンのバランスが崩れてしまうと、身体のバランスが乱れて、結果的にこれらの症状が発生します。
具体的には、５α－リノクターゼという酵素が男性ホルモンの一種であるテストステロンをジヒドロテストステロンという物質に変形させてしまうのです。
ジヒドロテストステロンは内腺細胞の増殖を促進させてしまう作用を持っています。
つまり、ジヒドロテストステロンが増えれば増えるほど、前立腺肥大の症状は進行するのです。
また、ジヒドロテストステロンには皮脂の分泌を促進させるという作用もあります。
これによって頭皮の毛穴が塞がれて、毛髪の正常な成長が阻害されてしまうのです。
それに対して、ノコギリヤシが有効に働きかけてくれます。
ノコギリヤシには、テストステロンをジヒドロテストステロンに変化させる張本人である５α－リノクターゼという酵素の働きを抑制する機能があり、それが前立腺肥大症や抜け毛などに効果を発揮してくれるのです。
有効成分としては、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、ステロール類などが挙げられます。
いずれも脂溶性成分です。
特にステロールの一種であるβ-シトステロールは尿トラブルの解消に役立つと言われています。
尿の通りが良くするという働きが期待されます。
さらに、遊離脂肪酸であるオレイン酸・ミリスチン酸・リノール酸・パルミチン酸・ラウリン酸などが排尿障害をケアする機能を持っていると考えられています。
この中でもオレイン酸はノコギリヤシ随一と言っても良いほどの効能を期待されています。