ノコギリヤシの使用されるようになった時期

ノコギリヤシは近年知られるようになった植物で、薄毛や尿トラブル、また男性機能向上などに効果があるとして、サプリメントなどで利用する方が多くなっています。
この植物は日本にもともとあるものではなく、海外からノコギリヤシのエキスなどを輸入し、サプリメントに利用しています。

原産地は北アメリカ南東部です。
その地域の海岸線などに広く分布し自生しています。
この地域に暮らす先住民族のインディアンが食欲増進や尿トラブルなどに効果があると知り暮らしの中に利用してきました。
1800年ごろから利用されてきたといいますので、先住民族の知恵というのは素晴らしいものだと感心します。
滋養強壮、また病気の後の体力回復などにも利用されてきたようです。

尿が出にくいなどの尿トラブルにも利用されてきたところに目を付けたヨーロッパ諸国の研究者や、アメリカの研究者が本格的に研究を開始したのが1960年代くらいです。
ただヨーロッパ諸国では古くからメディカルハーブとして知られていましたし、中国では簡保薬として利用してきた経緯があります。
医療用として利用できないかと医療分野の専門知識を持つ研究者たちが本格的に研究を開始したのが1960年代です。

もともとは尿トラブルについての作用を研究していたのですが、その研究過程で前立腺肥大などからくる尿疾患を抱える患者さんが利用したところ、育毛効果があるということがわかり、育毛、という事についても同時に研究が進み、前立腺肥大の症状への効果、育毛促進の効果があることが解明されてきました。
現代でも研究がすすめられ、ノコギリヤシの成分について作用や効能を調べている段階ですが、ヨーロッパ諸国では前立腺肥大の症状に効果があると医薬品としての利用が行われていますし、ハーブティーなどで日常的に症状の改善への効果を実感されている方も多くなっています。
1800年代という古い時代から先住民が利用してきた植物は、現代、尿の悩み、薄毛の悩みを持つ方が利用するサプリメントや医薬品として活躍しています。